
米国の関税の影響を受けて、カナダは米国以外との貿易関係の拡大を模索している。カナダの主要な貿易パートナーであるEUとの経済貿易の強化が重要視されており、カナダの国際貿易・経済発展相である伍鳳儀氏は、EU市場へのカナダ企業の進出促進とEU企業のカナダ進出の奨励を求めている。
カナダとEUは既に自由貿易協定を締結しており、重要な鉱物や中小企業の協力強化が焦点となっている。伍氏はEU貿易担当のセフコビッチ氏との会談後、カナダの資源が米国の関税政策に及ぼす影響について言及した。カナダにはコバルト、リチウム、ニッケルなど、重要な鉱物が豊富に存在し、これらは電気自動車製造に不可欠である。
カナダは令和5年までに非米国向けの輸出を50%増加させる目標を立てており、アジア太平洋地域への進出も図っている。伍氏は来週、オーストラリアやシンガポールへの訪問を予定している。
また、一部のカナダメディアは、EU加盟の可能性についても議論を始めており、EUの条約が「欧州」をどう定義しているかによって、カナダの加盟が難しいかもしれないと指摘している。地理的条件にも関わらず、加盟には長いプロセスが必要であり、現在EUには9つの候補国が存在している。